人生100年時代をエンジニアとして生きる

人生100年時代と呼ばれる昨今、エンジニアとしてどう生き抜くかをただただ考えます。

2020年、小学校のプログラミング必修化に思うこと。

結論から言いますと・・・・。

昨年4月頃にまとめられたアンケートのようですが、回答者のうち96%が「授業の実施に不安」と回答しています。すなわち、不安なものを教えられる生徒からすると授業として成り立つものなのか・・・・という懸念が。

小学校のプログラミング教育、先生の98%が「授業の実施に不安」 | リセマム

しかも、教える先生は決してプログラミングを企業で実習したわけではなく教育カリキュラムを組んである程度自由に教えられるとのこと、うーんこれまた見切り発車的な。取り組むことにより「論理的思考力を身につける」や AI を初めとした先端技術を学ぶために「コンピュータを使いこなす力をつける」という建前があるようなのですが、小学校で学んだカリキュラムを基にそれがどこまで近づけるものなのか甚だ疑問です。

必修化のバックグラウンドにはシリコンバレーから優秀な経営者が数多く輩出されているのを含め、他の諸国でも優秀なエンジニアがうまれている、ということがあります。ただ、前述したように遅れを取り戻す為の策がこの必修化なのかと思うとそれは少し違う気がします。

更に付け加えると・・・・。

結果、ICT の環境整備に関してもまだまだのようです。一度、決めてしまった以上、もう後戻りは出来ないと思うのですが違う観点でもっと優秀なエンジニアを生むための土壌は作れるのではないかなということです。

「U-XXのコンテスト(一例)」やIPAの「未踏エンジニア」、他、次世代のアイデアの種を蒔くものに対してもっともっと投資し後押しすることが企業ひいては国の為にもなると感じるのですが皆様はどう思いますか?(個人的には必修化でよりデジタル社会に対する格差が広がってしまうことを不安視しております)

とネガティブなことを書き続けても仕方ないので。。

反面、教師の方々の不安を補助する為の EdTech 分野は賑わうのかなと思います。既に資金調達をしているスタートアップもあり、今後この必修化に伴い過熱化すると予想します。「何かどこかで困ることはそれを解消する為にビジネスが生まれる」というわけで界隈が賑わって必修化がより良い方向に進めば子を持つ親としても嬉しい限りです。

また、補助する更なる一助として(実現可能性は別として)民間から臨時講師として招き入れ雇用を促進するというのも明るい話になるかと思います。やはり、「現場」の経験はどんな職業においても重要でありよりリアルなものとして聞き入れることができます。

最後にあとがきとして

我が子もあと数年で小学校に上がることになりますが、その頃にはもう少し要項も固まってより具体的なものになっていると思います。下記のサイトのあとがきにも書かれていますが「できるできない」だけで評価軸を決めるのではなく子供達の素直な取り組みを尊重してよりプログラミングが身近なものになれるよう後押ししてほしいと願うばかりです。

義務教育の「残念なプログラミング授業」、現役エンジニアが危惧 | 消費インサイド | ダイヤモンド・オンライン

 

*前半は批判的なこと書いてしまってますが、IT に比較的長い間従事している者として取り組みとしては期待しています。(成功する方向に向くのを祈って)